金曜日, 8月 31, 2012

「リーダーの条件」が変わった



すでに読んできた大前さんの本と四捨五入して同じこと書いてあるという衝撃の事実は事前に知りつつも、我がアイドル大前さんということでお布施気分で手に取る。


震災で日本の経営者のBCP事業継続計画が問われた
ファインプレーの多いのは二流の選手、一流の選手は考えているからファインプレーが少ない
同様によい経営者は想定外にも常に備えている
いざとなったら香港やシンガポールに本社を一時退避できるように

日本のリーダーには世界と対話する能力がない
たとえば第二次大戦、発端は世界征服を目論んでいたわけではない
エネルギーの供給を絶たれたためインドネシアなどに石油供給を求めた
あの時すべきは戦争ではなく、アメリカに自国の立場を説明し交渉すべきだった
戦争になったとしてもあらかじめ講和という着地点を考えてはじめなければいけなかった
日露戦争で児玉源太郎が満州に遠征する最前線の指揮官でありながら、なんとか5分5分から6分4分の優勢に持っていった時に東京に急ぎ引き返し、迎えに来ていた長岡外史に対して
「長岡ァ、日つけた以上は消さにゃならんぞ。消すことがかんじんというのに、ぼやぼや火を見ちょるちゅうのは馬鹿の証拠じゃないか」
と叱った。
そのようなそろばんをはじける軍人/指導者が日露を最後に日本に消失したのだろう。

未だに日本は第二次大戦の反省が足りていない
原子力安全・保安院は
「燃料ペレットの溶解であってメルトダウンではない」
と発表した
燃料が溶解することをメルトダウンというのに、自分たちの都合でメルトダウンの「定義」を変えだした
これは
「退却」を「転進」と伝えた日本軍/大本営発表を思い起こさせる

国民負担を安易に増やすリーダーは異常
2010年4月のBPの事故でアメリカ政府は
アメリカは国民に請求書を回さない=国が賠償しない、すべてBPに払わせる
と一貫していた
転じて今回の東電の保証/賠償は青天井となりその失政のツケは国民が払う

次世代のリーダーに必要なこと
・国家債務危機による日本経済のメルトダウンを防ぐこと
・21世紀の新しい世界地図に対応した新しい外交の座標軸を定めること
・人材強化
インドの人材は量も質もケタが違う
全米上位500社で300社以上にインド人の副社長以上がいる
日本人の副社長はゼロ
アメリカの医者は5人に1人、イギリスでは5人に2人がインド人
会計士や弁護士もしかり
シリコンバレーで会社を興し上場まで持っていった外国人起業家の数ではインド、イスラエル、台湾の順になり日本人はゼロ
平均レベルの人材を大量生産する工業社会時代の教育から少数精鋭を育成する教育に転換すること

海外では
イギリス:キャメロン/クレッグ
ロシア:プーチン/メドベージェフ
のようにタンデム、トロイカの複数指導体制でうまくいっているケースが多い

日本人最大の欠点はリーダーシップの欠如
大学の目的はアカデミックな知識ではなく稼ぐ力をつけること
大学の授業料の投資利益率を回収期間10年、無収入期間4年として計算すると高卒とは月額9万円の給与格差がなければならない
大学とは月9万円分の能力差を身につける場所でなければならない
未だに大量生産工業社会の歯車要員を作っているが、そういう人間は中国は日本の20倍作っている

海外には見習うべきリーダーがいる
キャメロン首相は大きな政府でなく大きな社会/ビッグソサエティ構想を打ち出している
大きな社会とは
税金を使わずに民の手を活用して社会政策を充実させる社会

メドベージェフ大統領は決断力と行動力で次々と外国との交渉を手際よくまとめている

北方領土も尖閣諸島もリーダーの資質で好転できる

例えば尖閣諸島
領有が国際的に認められるには、国際法上は
国家が領有の意思を示して
合理的気管内に実効支配を行うこと
が条件
つまり
対外的に領有意思を明示して
他の国から異論がないことを確認するという手続き
さらに軍による支配、住民の入植、施設の建設、徴税
が望ましい
ロシアが北方4島に、イスラエルがガザやヨルダン川西岸地区に自国民を積極的に移住させているのはこのため
日本は1895年に非公開の閣議で領土として沖縄に編入したが、当時それを対外的に公表した形跡がない
せっかく中国が日本の実効支配をみとめているのだからそのままにしておけばよかったのに幼稚な民主党員が
「国内法で粛々と」
というから、中国も国内法で粛々と、ということになる
アメリカは尖閣諸島が日本の領土だといったことは一度もない
中国との関係改善は一発ホームランはない
基本的に中国人は日本人に憧れている
日本に来ると大半の人は安全・安心・快適・食事もうまい、と日本が好きになって帰っていく
そういう細かいヒットをたくさん重ねるしかない


大前さんがリーダーだったら日本の諸問題をこう乗り越えると銘打って
震災復興
電力インフラの再構築
食料価格の高騰
水資源争奪戦
エコカー開発競争
財政危機
について語る。
雑誌からの加筆転載なのでトピックが変だけどやはりおもしろい

金曜日, 8月 10, 2012

本を読む本



どこかで紹介されていて、amazonで見てみても評価が高いので購入してみる
が、、文章が難しく少なくとも私には不向きでした...

私はもともとがアカデミックに向いていないので
(しかもアカデミック路線を装ういやらしい癖もあり...)
読みだした最初の方からジャッカン持て余し気味でした

わかったことといえば
筆者は読者が思うよりも目次の作成に力を入れているので目次はしっかり読み込みましょう
ということ