水曜日, 2月 22, 2017

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷




チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷

おもしろいです

以前からチェーザレ・ボルジアという人物に興味があったので読了

途中まではつまらずどうしてくれようと思った。
この本を読む前に
海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年シリーズ
をすべて読んだものの途中
ヴェネツィア好きの自分だから読むだけでそうじゃなけりゃこりゃ投げ出すわ、長いし
行ったことあるから情景が浮かんだり楽しいだけで、次行くときの予習と思って読むだけで、こりゃきついわ
と思いながら読んでいたのでそのパターンかと思っていたら途中からぐいぐいおもしろくなった。

もともと軍勢を持たない中から、絡まった糸を少しずつほぐすかのような交渉/政治術で一大勢力をもつ
運命の女神が見放さなければイタリア統一、もしかしたらその後の西ヨーロッパ統一もいいところまでいけたんじゃないか

こういうボロボロになりながらも狂犬のように努力していく男、私は好きです。

チェーザレ・ボルジアとマキァヴェッリやミケランジェロとかとの交流や
この時代のイタリア、およびヴェネツィア、ローマ、法王、フィレンツェ、ナポリ、さらにはスペインやフランスや神聖ローマ帝国との関係も学べて楽しいです。

これがどこまで史実かは置いておいて、海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年シリーズのように一つの国を追うよりも人物に光を当てて歴史を読むほうがおもしろくわかりやすいと感じた。

歴史を意味するhistoryの語源はhis storyなのだから(ドヤ顔)