金曜日, 9月 30, 2011

逆説の日本史〈6〉中世神風編



鎌倉仏教と元寇の謎というタイトルではあるものの後半何割かは後醍醐が武家政治を嫌って革命を起こし三度目の正直で権力を取る話にも触れられている。

最初の一,二,三章でたっぷりと、鎌倉時代に限らず仏教の起こりやそれが日本に伝わってどのように独自変化を遂げたかを解説。
国際的無宗教家を目指している私としては多くの海外の人と交流を持ちたいため宗教への理解は深めたいと思っているため今までも書は読んできた。
が、ちょっとボリューミーというか、、知識ベースの話だったのでつまらなくなり仏教の箇所は投げ出しました。。



第四章 元寇と日本人編
四章から歴史に戻るので私も読書に戻る。
中国のこの時代の歴史背景から解説される。

は領土で言えば(当時の支配国だった宋を倒し)中国、ロシア、東ヨーロッパまでを抑えていたのでまさに当時の帝国。
中国は、漢民族以外が中国を制するなど我慢ならなかったため、元祖"尊皇攘夷"で懸命に努力したが武が弱かったため敗れ去る。
陸続きの国を制覇し
(海は苦手だけど)次は東アジアへ
と、日本へも使者が何度も来ていた。
特に日本は当時は金が大量に取れたため征服したかった。

ただし、中国の歴代の国家はすべて漢字一文字であり、中国は中華思想圏以外を"野蛮"と考え、それらの国を侮蔑する二文字で読んでいた。
秦、漢、隋、唐、宋、元、明、清
それに対する
匈奴、吐蕃、新羅、百済
蒙古
というのも(啓蒙活動など)バカという意味であるため
大蒙古国皇帝?なんか変なの来た。
と無視した。
武で統治している鎌倉幕府が武に屈する名折れを避けるため使者を殺してしまったこともあった。

この世界最強の軍団である元に日本が勝てたのは、神の守る神国であるから!ではなく、海という近代になるまでは最強の防御壁があったから。
前近代までは最強のスピードと破壊力があった騎兵。
陸ならこれほど移動に重宝する動物(乗物)もない。
が、海を渡すとなると騎兵とは全員が少なくとも4~5頭の馬を持ちそれを輸送し、上陸した後のエサのことも考えなければならないので、この時点で世界最強軍隊の最大の武器を使用不可にできた。
さらに二回の襲撃の二回とも、特に(二回目は夏なので嵐が来る可能性は高いにしても)一回目は秋なのに嵐という神風が幸運する。
つまり
海に囲まれていること
元帝国にとってはすでに制圧している高麗をはじめとする多国籍軍だったこと
嵐が起こったこと
鎌倉武士がよく守ったこと
が勝因だった。
つまり、すべてではないが、おおざっぱにはラッキーで勝ってしまったため
日本国は神に守られている国であるからいざというときには神風が吹く
という思想ができてしまう。

なお現代でシナというと”侮蔑的だ"という声もあるけど、ただChinaの別読み、もっというと秦の別読みであるので何ら侮蔑的でない。



第五章 鎌倉幕府の滅亡I 後醍醐天皇の野望篇
第六章 鎌倉幕府の滅亡II 後醍醐天皇の新政編

日本が外国と比べ特に変わっている点が
権威と権力が分かれているところ、つまり天皇を中心に武をもって日本を統治しているわけではない
というところが挙げられる。

例えば中国は、結婚しても夫婦は別姓でありまた親族のつながりが強いことから"血統"を大切にしている、とも考えられる。
ただ、科挙は血統ではなく実力主義であり、また皇帝にしても"徳"がないと見られれば武を持って交代させられるという意味では最終的には血よりも実力主義に重きを置いた歴史だと考えられる。

ひるがえって日本では、
アマテラスの子孫が日本を統治するという神話
が根底にあるため、天皇家が原因で世が乱れてしまったような時期があっても、権力は武をもって移譲されても権威はそのまま天皇や公家公卿に残される。
天皇家はこの時代でも、兄が継ぐか弟が継ぐかで北朝南朝に別れ争いをはじめてしまった。
権威が武を持たなくても権威を持ったままでいられるため、武へのケガレにつながると考えられる。
(それは血や殺、争を伴う人たちへの差別にもつながる)

ただでさえ制度疲弊しかけていた鎌倉幕府
元冦で持ち出しでがんばった武士たちに恩賞があったかといえば、日本の貴族階級は
あれは皆が願った結果神風が吹いたことが勝因だ
として恩賞もなかった。

後醍醐という天皇家では唯一といってよい、独裁者を目指した天皇のもとに楠木正成や新田義貞、足利高氏が集まり鎌倉を倒す。
出生などもわからない謎の人物楠木正成は後醍醐に忠誠を尽くしたため、戦前を中心に美化されている。
源頼朝の血筋が途絶えた後の
源八幡太郎義家

継ぐ血統である新田、足利。とくに足利は本家。
実際に鎌倉を落としたのは新田義貞率いる軍だったが血統としては足利高氏が上だったため位なども自然上となった。

後醍醐が武に政治を任せる体制を変えたいという
革命
を目指していたのに対して、足利高氏は鎌倉幕府は制度疲弊していただけであって、源氏正統である自分が頂点に立ち収める
クーデター
を考えている点で根本的に違った。

足利高氏には後醍醐も機嫌を取るため自分の諡の一字を与え、足利尊氏とするなど気を使いつつも武を正当化する征夷大将軍には任命しない。

権威者と権力者どちらが勝つかといえば、、
権威があるから安泰
というのは後世の美しい誤解で
押込
という名で、あまりに独裁的な場合は藩主殿様、場合によっては天皇でさえも無き者にされたことがあったと紹介する。
例えば、幕末で一番優秀な藩主といえば島津斉彬は井伊直弼が徳川世継問題で独裁したことに講義という名で兵5,000を率いて圧力をかけにいったときにも、病死というあまりに突然の不自然な死であることから押込があったのでは?と想像する。

また、これについては天皇も例外ではない。
昭和天皇が独裁で終戦を決定したと思われがちだがそもそも天皇が政を決議すること自体が帝国憲法違反にあたる。
天皇はあくまで閣議が決めたことを聞くだけ。
もし独裁権があったとしたら、開戦に反対していたのに戦争がはじまるわけがない。
終戦を英断したものの、軍は軍に理解のある弟を立てるために「押込」を行うのではないかと恐れた。
事実クーデター騒ぎは玉音放送前にあった。

作者は、独裁/権力集中を許さないのは日本独自と解説するが、例えばカエサルが殺されることを例にしても、利害関係を相当丁寧に紐解かないと基本的には独裁者は「押し込められる」運命にあると愚考する。

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水曜日, 9月 28, 2011

戦略の本質




失敗の本質の姉妹編と言われる本書
前著は日本軍は
「いかに負けたか」
という
「負け方の分析」
であったのに対して、今回はベトナム戦争のアメリカ視点以外はすべて
「いかに圧倒的不利を逆転したか」
という
「逆転の分析」
を主眼としている

でも、書いている方々が同じだからか、、読んでいてもまったくつまらない。。
本には慣れているから多少つまらない所があっても読み進めるほうだと思うんですけどね。。

つまらない本を無理に読むほどもう若くもないので途中で投げ出しました。
バイバイ私の中のアカデミック。。

途中で投げ出しましたがこれも評価されている本なので一応★★

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月曜日, 9月 26, 2011

失敗の本質―日本軍の組織論的研究



かなり以前に買ったもののチラ見しては積ん読に戻してを繰り返していたが整理のため再度トライ
。。でも駄目でした。
アカデミックに憧れるわりにはアカデミックではないんでしょうね。。
もうね、書いてる内容が下手な翻訳を読んでいるような、字面の上っ面を読むことが目的となってくるような言い回しで投げ出しました。

amazonはじめ、評価が非常に高いけどみんなこんなアカデミックな言い回しの内容を読めているのかな。。
人並み以上の見栄はありますが、正直に告白して私の場合駄目でした。

私に合わなかったというだけで人によっては良著だと思うので★★

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金曜日, 9月 23, 2011

初めてのPerl



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本書も整理のため再読
上のFileyもPerlでつくってますよ:)

eval の使い方

モジュール
Cwd
Fatal
File::Basename
File::Copy
File::Spec
Image::Size
Net::SMTP
POSIX
Sys::Hostname
Text::Wrap
Time::Local
・プラグマ
constant
diagnostics
lib
strict
vars
warnigs

クォートなしのハッシュキー
my %score = (
barney => 195,
fred => 205,
dino => 30,
);

スライス
my ($card_num, $count) = (split /:/)[1,5];
配列スライス
my @names = qw{ zero one two three four five six seven eight nine };
print "@names[9,0,2,1,0]
ハッシュスライス
my @players = qw/ barney fred dino /;
my @bowlings_scores = (195, 205, 30);
@score{ @players } = @bowling_scores;
($score{"barney"}, $score{"fred"}, $score{"dino"}) への代入と同じこと

水曜日, 9月 21, 2011

六法で身につける 荘司雅彦の法律力養成講座




六法とは何か?
基本的人権の尊重
憲法
刑法
民法
商法
刑事訴訟法
民事訴訟法
というトピックに対して著者が講義を行う形で進んでいく

大事なことなので
個人の権利は最大限尊重されるべきものであり、各個人は他者の権利を害しない限りいかなることをも行う権利を有する
が繰り返しでてくる。
すべての法はこのキモを守るための派生であることが理解できた。

法律をテーマにした書籍として要点を絞っているだけあってとっかかりとしてとてもよいと思う。
ポップでわかりやすい。
ただ本書にはライバルとなる書籍があまり多くないから、ベストセラーになっているだけと思われる。
現代は法がすべてを支配しているのに、一般の人にとって法とはあまり身近な存在ではないのでしょう。

★★★

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月曜日, 9月 19, 2011

親が反対しても、子どもはやる―新・家族論



10年以上前に書かれた、大前さんが実際に息子さんたちと向き合ってきた上で、私はこう

大前さんの息子教育方針でよくかかれるのが下の息子さん。
日本の教育になじめずに中学も不登校になった。
一方自分の興味のある分野では、例えば家で大前さんのPCのメンテなどでアルバイトをしてその貯めたお金でプログラムの家庭教師をつけて勉強していた。
そして取った選択としては、日本では教育に馴染めずに中学をぎりぎり卒業したものの、アメリカに渡り学校に通うことになる。
そこで先生から得た評価は、何事も型にはまりまじめにやりすぎる、的な内容でワロタ、というエピソード。

中学を辞めたいと不登校になった息子に語ったことが
社会に出たら、
社会に対する責任
自分に対する責任
将来家族を持てば、家族に対する責任
会社に勤めれば、会社に対する責任
が人にはあるのでこれらを満たす人間に慣れ、という点

A Short Guide to a Happy Life



巷では電力料金を15%値上げしたいとのこと。

節電=自社の商品を買わないで下さい、というのも異常な企業。
自社の商品がこの夏15%ぐらい売れなかったんだからそりゃ15%ぐらい値上げしたいだろうけど、販売数が減ったから値段上げるけどよろしくって、それ許されたらどんだけ楽な経営なんよw
原価が上がっているから値上げします、というのも通るなら、誰でも電力会社なんて経営できるんじゃないですかね。
若いころから自分や仲間だけで何の担保もなく徒手空拳でやってきた私には遠い異国を通り越して現代の話には聞こえません。

コストの安い原子力が使えない以上上げざるを得ない、って。
減価償却分の設備投資を怠ってたり事故が起きた時の積立をしてなかったんだから、ただ原子力のコスト計算間違えてるだけじゃないの?


さて長く本棚に眠っていた洋書を整理のために引っ張り出す

シンプルライフ、スローライフのススメ
内容はよく言われてること、と言っても英語だから理解足りてないけど(苦笑

親世代から見ると私の仕事(IT)なんて理解出来ないアヤシゲなもの
でも最近は世間様よりはゆっくりと将来のこととか仕事も含め考える時間はとれている

Don't ever confuse the two, your life and your work. The second is only a part of the first.

Exhaust the little moment. soon it dies.
Life is short, remember that.

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金曜日, 9月 16, 2011

柔らかい発想―変化する時代を生き抜くヒント



我がアイドルの一人大前さんの書籍を整理のため再読

テレビ東京で大前さんが持っていた平成談義という対談トーク番組をまとめたものだそう
その中でも参考になった箇所

森毅氏
「ぼくはだいたい、人生なんていうのは七割は無駄だと思っているし、それでいいと思っている。
たとえば、ぼくは本をたくさん読みますが、読んで時間の無駄だったと思うのが七割です。
昔、歌舞伎に凝った時でも見に行ってよかったというのは三割で、あとはつまらない。
CDを買ってもそうです。
ところが、七割無駄だからやめとこうと思うと三割に出会わない。
野球でも三割打てればいい。
百打席に一本ホームランが打てればいい。
三割バッターでも打席に立つ時は全部ヒットを打つつもりでいるのに、七割はすかたんです。
だからすべて身につけるつもりでやっても、結果は三割だということです。」
「昔、教養というのはいろんな学説や知識を蓄えることだと思っていたんですが、知識というのは、新しい知識と入れ替わって、古い知識はどんどん忘れてしまう。
ではせっかく得た知識を忘れたら無駄かというと、あとになって考えると何か耕された土地みたいのが残るわけです。
だからどれだけ無駄なことをやったかで教養が作られるんです。


また、この書籍が出たのは1995年だが当時から
論理力
英語力
IT力
が今後の武器となるので磨いておくこと、と一貫した主張をしている。


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水曜日, 9月 14, 2011

斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話



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読みやすく参考になる斎藤一人さんの書籍
以前読んだ本であるが整理のため再読

成功者になる、事業を成功させる方法は
「ツイてる」
と言うこと。
思うだけでなく、実際に口に出してこそ効果がある。

朝出掛けに下駄の鼻緒が切れても
縁起が悪い
ただの鼻緒、寿命だな
ではなく
出掛けに鼻緒が切れてよかった。これが出先だったらひどい目にあっていたよ。今ならすぐつなげるよ。
あぁツイてる。別の下駄でも履いていこう。
と言える人間がツイてる人間。
世の中、実は本当にシンプルにできている。自分が/あなたがそれをむずかしくしているだけ。

ツイてる
と口にする人には電波の受信機のようにツキが宇宙から集まってくる。

この会社に入れてツイてる
日本に生まれてツイてる
あなたがこの会社にいてくれてツイてる

正しいかそうでないかで考えない
楽しいかで考える
キリスト教が正しい、回教徒が正しい、言っているから宗教戦争が起こる
キリスト教が楽しい、回教徒が楽しい、楽しいことが2つもあってよかったね、となる
資本主義、共産主義の戦いも
オレも楽しいよ、あんたも楽しくてよかったね、で解決する
衝突していいことがないならよければいい

プロの商人とアマではすべてが違う
まず笑顔
あの人の笑顔、いいわね、またあの人に会いたくなっちゃう。そろそろスリムドカンもなくなる頃だから、あの人んとこまで買いに行こうっと
と言わせるのがプロ
シャッターが壊れています
ではなく
シャッターが壊れていますが中で元気にやっています
温泉場でもお風呂場に
ご入浴は、午前八時から午後十一時までです
ではなく
お客様には、午前八時から午後十一時までごゆっくりおくつろぎいただけます
書いてある内容ではなく、どう表現すると人はいい気分/得した気分になるのか、思いやりの心を伝えられるのか

自分の人生を
ツイてる
と思い、出会った人すべてに
この人にすべての良きことが雪崩のごとく起きますように
と念じるようになって、事業家としても、人間としても、楽しい毎日を過ごせるようになる
アスファルトを突き破って、雑草が目を出している光景はどこでもみられる
頭のいい人は
何気圧で押せば、アスファルトはめくりあがるか
と理詰めで考えるから、小さな芽がアスファルトを突き破るなんてことは無理、ということになってしまう
弱くてもいい、そのままの自分を信じて、ただ
自分はツイてる
と言い続け、自分がなすべきことを、一生懸命やる。
すると奇跡は絶対に起きる。

アラ探しをやめられた人から成功する
人にいいことがあった時に
「良かったね」
といえばいい

いい親は心配せずに信頼する
お母さん、あんたのことが心配で
というのは
お母さん、あんたのことを信じられなくて
といってるのと同じこと
親にも信じてもらえないような人間が社会へ出て立派にやっていけるんだろうか
それよりも
お母さんは、あんたのことを信じているから大丈夫だよ
という一言が子どもの自立を促す
会社、仕事でも同じ

暗闇でろうそくが一本ともっていたら、そのろうそくのもとに人は集まる
不況はろうそくと同じ
明るい人、がいたらそこに集まる
明るいところ、明るいところ、へと人が集まる
なぜか?みんな光が見たい
光を観るために旅行にいく
観光というけれど、私が光り輝いていれば、私に会うことが観光になる
だから光り輝いていなければならない
魅力ある人は魅力ある考え方をする、考え方次第

人間は魂の修行の中で、二つやらなければならないことがあるとしたら
・知っていることを、もったいつけずに教えること
・知らないことを素直に聞けること
何でも自分の知っていることは素直に教えて、わからないことは知っている人から聞く、それでことはすむ、それだけで人生はすごく楽。

★★★★★

月曜日, 9月 12, 2011

決算書がおもしろいほどわかる本

決算書がおもしろいほどわかる本
決算書がおもしろいほどわかる本
石島 洋一

本書(の旧版と思われる)を昔書店でみつけ当時わかりやすいなと思い気に入っていた
整理のため引っ張り出して再読
以前務めていた会社の若い衆にも
「これ読んで勉強しろ」
と貸して、
「わかりやすかったです」
と返ってくるも体外ボロボロ
そのため500円(旧版は税込この値段だったと記憶)渡して
「それあげるから目の前の本屋で新しいの買ってこい」ということが何度かあった気がするので思い出の書

PLを説明し、BSを丁寧に、続いてヨーカ堂とダイエーの財務分析をして最後に古い書籍なのでCSにも簡単に触れる

もしあまり財務諸表に詳しくなければ本書は手に取る価値がある


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金曜日, 9月 09, 2011

財務とは何か



以前どこかで勧められていたもの
整理のために急いで読むが、勧められていただけありやはり良著

ただし何か特別なことが書かれているわけではない
難しいことも書いてない
ただ、著者が大事だと思うことしか書いていないので好感が持てた

第一部は、BS、PL、CSの概要について説明してあるのでわかっている人は読み飛ばしてもよいかも

その上で著者は財務諸表で重要なのは3つであると断言(3つのボトムライン)
その3つとは
・純利益
・営業キャッシュフロー(OCF)
・資産利益率(ROA)

純利益はもちろん重要であるが、会計上の抽象概念であり今いくらキャッシュがあるのかを知ることができない。
また、場合によっては純利益は操作可能である。
「利益がなくても会社は生きながらえるが、現金がなければ1日も存続できない」
と言われるように、キャッシュが重要であるためCSが導入された。

OCFが重要なのは、会計上の概念でなく今実際に持っているキャッシュであるから。
OCFは純利益より一貫して多くあるべき。
以前GEが純利益は拡大しているのに株価が思うように上がらない時期があった。
経営陣が調査研究したところ、純利益に比例してOCFは伸びていなかった。
懸命な投資家達は
「利益をキャッシュに変える」という経営者の重要な仕事をGEはできていない
=>多くの場合、売上債権あるいは在庫品の管理がうまくできていない
と判断していた。
その後純利益とともにOCFも拡大させたところ株価は期待通りに伸びた。
OCFだけを重要指標としないのは、OCFもまたそれ単体では短期的には操作が可能だから。

ROAは非常に有効な数値
変数に
純利益(売上と費用の管理がうまくいっているか)、売上債権、棚卸資産、固定資産の管理が効果的に行われているかを示す。
ROAが唯一指標とならないのは
・同一業種でしか比較ができない、業種によりROAは大きく異なる
・分子の利益が抽象概念であること、分母の資産も資産評価法により現実とずれること
・先月いくらの現金が入ったか、などはわからないこと

これら3つのボトムラインを単年度でなく時系列に見ることにより財務諸表俯瞰できる

この本の真骨頂は財務スコアボード(モブレーマトリックス)だと思われる
分析のために以下のような表をつくる
単位1000ドル 日数365日
期首BS PL CS 期末BS
現金預金 25 現預金残高変化 -5 現金預金 20
売掛金 0 売上高 500 代金回収額(OCF) 470 売掛金 30
棚卸資産 75 売上原価 350 棚卸資産支払額(OCF) 380 棚卸資産 105
その他営業資産 0 前払金(OCF) 0 その他営業資産 0
受取手形 0 貸付(回収)(OCF) 0 受取手形 0
総固定資産 100 固定資産投資(ICF) 0 総固定資産 100
減価償却累計額 0 減価償却費+償却費 10 減価償却累計額 10
正味固定資産 100 正味固定資産 90
その他投資 15 無形資産償却費 1 その他投資(ICF) 0 その他投資 14
資産合計 215 資産合計 259
買掛金 0 一般管理販売費用 155 費用支払額(OCF) 105 買掛金 50
債務 10 借入(返済)(FCF) 11 債務 21
その他営業負債 0 支払利息その他費用 1 利息その他支払額(OCF) 1 その他営業負債 0
未払法人税 0 法人税費用 0 法人税支払額(OCF) 0 未払法人税 0
非営業負債 0 非営業負債 0 非営業費用支払額(FCF) 0 非営業負債 0
株式 205 払込(FCF) 0 株式 205
利益剰余金 0 純利益 -17 配当その他(FCF) 0 利益剰余金 -17
負債・資本合計 215 負債・資本合計 259
資産利益率 -7.17% 営業キャッシュフロー -16

もっと詳細に書いてあるけどだいたいのニュアンスで。。

最適業績のためにまず利益は
売上原価/売上高
一般管理費/売上高
を時系列に計測していく。
次にOCF視点では、OCFが問題になるときは多くの場合、売上債権と棚卸資産であるため
平均売上債権 = (期首売上債権+期末売上債権) / 2
売上債権回転率 = 売上高 / 平均売上債権
売上債権回転日数 = 365日/売上債権回転率
売上債権回転日数 = (平均売上債権×365) / 売上高
つまり、売上債権回転日数だけ、「自社のカネ」が他の口座で眠っていることを意味する。
同様に在庫についても
平均棚卸資産 = (期首棚卸資産+期末棚卸資産) / 2
棚卸資産回転率 = 売上原価 / 平均棚卸資産
棚卸資産回転日数 = 365 / 棚卸資産回転率
棚卸資産回転日数 = (平均棚卸資産×365)/365
棚卸資産回転日数だけ、「自社のカネ」が倉庫かどこかで眠っている。

デュポン等式
このあたりから数字遊びになる恐れもあるが、適切に使うことにより未来の目標設定にも使える
ROS = 純利益/売上高
ROA = 純利益/資産
ROA = 純利益/資産 = 売上高/資産 × 純利益/売上高
ROA = 純利益/資産 = 売上高/資産 × ROS
ROS × 資産回転率 = ROA

純利益/売上高 × 売上高/資産 = 純利益/資産 × 資産/資本 =純利益/資本
ROS × 資産回転率 = ROA × 財務レバレッジ = ROE


追記:
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水曜日, 9月 07, 2011

悪魔のサイクル―日本人のよりかかり的思考



これは大前さんの書籍の中では個人的に一番オススメしない。
整理のため再読したけど、これを最初に読んだ大昔もあまり面白く無いなと感じながら読んだ。

物心ついた時から自分の中の考えを文章にして整理していた、例えば中学や高校時代から神とはなにか、などを書いていたという。
それが留学時代からは詩やスケッチに変わっていったという点もさすが常人ではないなと。

で本書は日立時代に留学から返ってきて
なんか変だよ日本人
という気づきを書いているのだけど。
例えば
電車に小さい男の子とそのお母さんが乗ってきて、子どもが座っている初老の婦人をじーっとみつめると婦人が子どもに席を譲った。
男の子のお母さんは、「まぁすみません」と言って席を譲られる。
そこで
「世界中どこを見回しても自分で歩けるぐらいのこどもに年寄りが席を譲るなど考えられん」
と氏の感じるこのような日本に対する違和感が書き重ねられている。

うーん。
そうだけど。
そうだけども。
大いに同意する内容が多いのだけれど。
だけどもだっけど。
出版するほどの内容ではないと思う。
27,8ぐらいの頃というのでしょうがないのかもしれないけど、読者は大前さんにそういう内容を期待してないし、わざわざこの内容を出版するって若干厨二病臭もする。

我がアイドル大前さんに星ひとつの評価はできないので
★★


追記:
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月曜日, 9月 05, 2011

峠 (下巻)



司馬さんの作品の中ではいまいちかも、と読み進めていたが中巻途中からやはりおもしろい

徳川慶喜が尊皇思想の強い水戸藩の育ちであったため、後世に逆賊として語られることをひたすらおそれ、兵力で圧倒的に勝りながら大久保利通が偽造した錦の御旗を決定的に江戸まで逃げ帰った。
勢いに乗る「新政府」は
「徳川はすべての領地を新政府に差し出せ。その上で慶喜は一平民となれ」
と突きつけた。
慶喜は謹慎しただただ逆賊の汚名を怖れた。

ただ一部には
革命には前権力の血が必要である
と慶喜の首を求める声も多かった。

このような状態ではたすけるべき幕府が政権を京都に放り込んだのだからもう佐幕という思想は消滅したと言える。

そんな中でも、徳川に恩義があるため積極的に新政府を支持することを避けていた長岡藩
小藩ながらも一藩独立を目指し、武力を持って中立を志していた

山県有朋の一部隊が率いていた新政府軍に
徳川の無実を認めてくれ
どちらの側にもつくつもりはないので兵を退けてくれ
という内容の「嘆願書」を持参。

が、
金も兵も不足していたため「金か兵を出せ」という命令を断っていたため
会津軍の計略により長岡藩に疑いを持っていたため
新政府軍には聞き入れられず、
「戦争さえなければもっと長岡藩を強くできたのに」
と自分の夢が壊されながらもやむなく継之助率いる長岡藩は戦争に突入していった。

王陽明を師事し、百姓や商人を大切にする政治を志していたため、戦火に会い呆然とする民に
「ゆるしてくれ。おれが家老になったのはこういうつもりではなかった」と、いったり、
町人に対する責任を感じ
「気の毒であった
しかし御家はみなを捨てぬぞ。食い物がなくなれば本陣へ来よ
たとえ兵糧に事欠いても、一粒の米を
一粒の米を二つにくだき、三つにくだいても食わせるぞ。継之助がうけあうぞ」
とふれ回ったりなどした。

戊辰戦争や西南戦争を通しても上位に入る凄惨な戦場となり、新政府軍、長岡藩ともに甚大な被害。
また、いくつかの長岡藩の勝利は戊辰/西南を通しても劇的な勝利と言われている。

優勢にたつ局面もありながら、時勢に乗った新政府軍を相手に劣勢が続く。
奪われた長岡藩城を取り返す聖戦では、銃弾150発、兵糧である切餅3食分21個を持たせた兵たちが
餅は重すぎる、どうせ3日も生きていまいから10個でいい
と置いていくものも多かった。

我々は死ぬ、その善悪は後世に語られるだろう
ただ、昨日まで長年の恩を受けておきながら、明日にはその恩に弓を引くというのでは日本に武士がいなかったことになってしまう
と、道理、義、を尽くし、それでもかなわぬ場合に最後の武士としての死に際の美学として散っていった。

本書には書かれていないが、幕末を詳しく知る人にとっては河井継之助は優れた指導者として名を残しているものの、実際に戦火の被害にあった人たちからは、「最初から新政府軍に降伏しておけばよかったのだ。武士の美学という自己満足のために被害が甚大であった」と死後も憎まれ墓を襲われるなどの事件もあった。

★★★★★

追記:
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金曜日, 9月 02, 2011

峠 (中巻)



継之助が江戸や備中松山藩(山田方谷への弟子入りのため)、長崎、横浜、などの旅から返ってくるや時代は大きく動いてしまい大政奉還を迎えた。
一藩士にすぎなかった継之助が、もはやこの激動の時代に藩を動かせる、将来を見通せる目を持つ人間がいないということで家老に、その後追って筆頭家老に抜擢される。
300もある藩で、一藩士が筆頭家老はもちろん家老に抜擢されるなど尋常ではないことだった。

河井継之助が若く病弱な主人である越後藩主に上申するセリフ 「生は生のためにあるのではなく、生は事を行うための道具にすぎませぬ」 カコヨス


追記:
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