金曜日, 5月 19, 2017

アメリカ株の貸株は時期尚早


株式投資ではSBI証券を利用しています。大学卒業後の20代前半くらいからかな。

仕事をおぼえることにがむしゃらで、周りに迷惑かけないよう、周りに追いつけるよう、仕事以外考える余裕があまりなかった。
そんな時期を通り過ぎて、少し時間に余裕ができた時に作った口座がSBI証券で何も考えずにそのまま利用継続。

貸株という制度は悪い面もあるけど日本株ではリスクリターンを考えて
なんかどんどん貸株料下がってくるな...
と思いつつも預けたまま放置している。
なので昔お世話になった数社の株は持ち続けているけど私の名義にはなってないのかも。

日本株は観察しつつも継続として
SBIが昨年2016年にアメリカ株にも貸株という制度をはじめた。
ま、ほっとくよりもマシかな
程度の気持ちで貸株してた。

その後毎月貸株料が入ってくるわけです。
そのたびに
何この雀の涙?
という気持ちになり。
貸株料が0.01%が多いですが、完全にリスクとリターンが見合ってない。
のでこの仕組に期待するのは早すぎたのだなとすべて貸株解除しましたよ。

念の為補足
貸株のリスク=SBI証券が傾いた時には名義が自分でないので貸した株が戻ってこない。
つまり、対象の株の変動リスク以外にも証券会社のリスクも考慮する必要あり。

月曜日, 5月 08, 2017

ローマ亡き後の地中海世界 海賊、そして海軍



ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界2: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界2: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界3: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界3: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界4: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
ローマ亡き後の地中海世界4: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)

ローマ亡き後の地中海世界 海賊、そして海軍 読了

中世と呼ばれる時代もあまり知らなかったので勉強になった。
そもそもいつからいつまでが中世と呼ぶべきなのかも知らなかったし。

全4巻読んだ感想としては

マホメッドが生まれイスラム教が生まれた570~630年くらいから、ず~~~っと争い続けているorz...
これについては、無宗教もしくは八百万の神を信じる多神教の日本人からすると
同じ神を信じているのになぜ?
と思うかもしれないけど、信じる神が同じでも教義が異なると
あいつらはオレの信じる神を曲解している、ほんとけしからん連中だ
となる。
これはイスラムvsキリストだけでなく、イスラム同士でもキリスト同士でも争い続ける

パクス・ロマーナがなくなってからは北アフリカからの海賊に常に荒らされて発展が止まっていたのが中世

もしこういう争いがなく、戦争は経済戦争だけだったら今頃人類はもっと高みにのぼれていただろう
神とは罪深い方ですね^^

イタリアは、誤解を恐れずにいうと、都市化&日本でいう京都化してしまったため中世に入ると
・権威はあっても権力はない
・戦争はコストが高いのでできない、必要なら傭兵でよい
・手を汚すのは自分たちでないほうがよい
・戦争するくらいなら、工業や商業や芸術や、に力を割くべき
・各地方、各都市がバラバラに地方国家、都市国家を作りまとまらない
などの理由と
イタリアの地形をみると細長いので海岸線が長く、攻められ放題だとわかる。

特に南イタリアは攻められ放題
なんでこんな不便なところに街つくるんだろう?
とか
なんでこんな不便な街のつくりにするんだろう?
と思うような街が多いけど、海側に作ってしまったら海賊に攻められ放題のため、不便なところに街をつくらざるを得ず、
アマルフィのような元海洋国家も街の道路を補足して攻められにくく、迷路のようにしていざという時に逃げたり敵を
閉じ込めやすいようにつくられてある。

アマルフィ、ピサ、ジェノヴァのような海洋国家はあったけど、北アフリカの海賊から攻められやすい順に力を落としていった。
最後に残ったのがヴェネツィア。
イタリアはヴェネツィア以外すべてスペインなりフランスなりの支配下に入ってしまっていてヴェネツィアのみが独立国として
存在感を持ち続ける。
他の都市は、もともと沼のようななにもないところから生まれたヴェネツィアが独立を維持しているのに自分たちが
支配下に入ってしまっているのが複雑な気持ちを持つ。

日本はヴェネツィアを目指すべきだと思う。
人口は少なくても我が道を行き商業で存在感を持ち続け、情報を重視し他国から一目置かれ続ける。

封建領主の生まれではないが、頭脳と手を使っての技能ならば自信はある、と考える人々が集まってできたのが
ヴェネツィアやフィレンツェに代表されるような都市国家。
生産性が非常に高く、10万の人口で1000万の人口を持つフランスやスペインやトルコに匹敵する経済力をもっていた。
フィレンツェの銀行の融資がなければフランス王もイギリス王も戦争ができなかったし、ヴェネツィアやジェノヴァの
海上輸送力がなければ同様に戦争ができなかった。

16世紀前半では
トルコ(エジプト、北アフリカを除き) 1600万人
フランス王国 1600万人
スペイン王国 800万人
ポルトガル王国 100万人
イギリス王国 300万人
ドイツ 1000万人
イタリア(ヴェネツィアを除く) 1100万人
ヴェネツィア共和国 本国だけなら20万人 イタリア北東部の属領加えて145万人
この人口比で各国と対等だった

都市国家だからこそ個々の市民の能力が最大限に発揮され経済から文化に至るまであらゆる面での反映がイタリアにあった。
だからこそ「量」で勝負する領土型の中央集権国家という時代の波に飲まれて、フランス領やスペイン領(またはスペイン王=
ドイツ王だった時代のドイツ領)になってしまっていった。

ヴェネツィアは地中海の東と西を相手に商業をするのに最適任だったのは
領土欲がなく、宗教にとらわれず、継続性を最重要視していたことによる。
ヴェネツィア共和国の経済政策は常に、相手にももうけさせることと、約束を守ることの2つを通しての、継続性を重視することで一貫していた。

アドリア海沿岸の国々も制覇するのではなく、その国々の人に職を与え共存する道を選んだ。
ローマ人は「寛容/クレメンティア」と呼んだ。
寛容と聴くと強者が弱者に対して「施し」を与えることのように聴こえる。
が、古代のローマ人にとっての寛容はそのような情緒的感情ではなく、共生していかなければならない相手にも得意分野で力を発揮させることで
その人の存在理由を確認させ、それを基盤に運命共同化にもっていこうとする、冷徹な支配哲学だった。
事実を集め冷静に捉えるからこそ、友好通商条約をトルコと結んでいる間も常にトルコを仮想敵国ナンバーワンとして油断することなく、
実力ナンバーワンの大使(兼スパイ)を常にトルコに送り込んでいた。

近代スパイはヴェネツィアから始まったと言われ、イギリスもアメリカも国として参考にしていたヴェネツィアは豊富な情報網を冷徹に判断していった。

圧巻はスペイン王兼神聖ローマ帝国皇帝のカルロスに勝てないフランスが、カルロス憎しの感情で内密にトルコと通商条約でなく軍事同盟を結ぼうとした時。
フランスから使者がトルコに向けて発った瞬間にヴェネツィアは把握し、現在の北イタリアのスペイン領、まだヴェネツィア領に入る前に暗殺してしまう。
ヴェネツィアは「他国領で起きた事件なので何も発言することはない」で済ませる。
人口の少ないヴェネツィアにとってはスペインとフランスが争っていたほうが都合がよく、大使一行全員を殺さずにフランス王の元に報告するように計算し
冷徹に実行する。自分の利害に関係のないことは決して感情では動かされない。
トルコとは争わないようにガラス玉を扱うように慎重に関係を築くも、いざ戦争を仕掛けられればレパントの海戦のようにほぼ一国でトルコ海軍を倒す。
トルコは「確かに船も人もなくなったけどいくらでも生産できる。ヒゲそられたみたいなもんで一時的にみっともないけどすぐに復活するよ」
と威嚇してみせたがレパント以降は一気に勢いをなくしていき、時代は大西洋が中心となっていく。

中世当時のヴェネツィアは産前と輝く華麗で豪華なヨーロッパの宝石だった。
華やかなのは街だけでなく、そこに住む人々、特に女たちも生を謳歌していた。
ヴェネツィア共和国では他国の元首を主賓にして元首公邸で催される舞踏会の花は、統治者階級に属する貴族の女たちで
ヨーロッパの女の流行はこのヴェネツィアから発していた。

地中海世界を中心とするヨーロッパの歴史の勉強になった
と言おうとしたらいつの間にかヴェネツィア絶賛になっていた。

ローマ人の物語 でローマ帝国は滅んじゃったけどその後どうなるの? という方には強くおすすめ。

月曜日, 3月 27, 2017

わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡



わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉
わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈1〉

わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈2〉
わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈2〉

わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈3〉
わが友マキアヴェッリ―フィレンツェ存亡〈3〉

マキアヴェッリというと、大学時代に授業と本で勉強したもののつまらなくて
なんでこの人が後世に評価されてるんだろう、人は小難しいことを読んでる自分に酔いたいのかな?
という印象しかなかった

今読むと、昔読んでおもしろくないのは無理もないとわかる
時代背景も何もわからず読んでもおもしろいわけがない

本作わが友マキアヴェッリは、、おもしろい
おもしろいというか、ヨーロッパの中ではイタリア好きな自分としては
イタリアしっかりしてくれ><
と歯がゆく思いながら読んだ。

特に

ローマ法王っている?
すべてに原因があるとは言わないけど、宗教心の薄い日本人としても疑問だし、欧米の多くの人も思っているのではないか。
日本も天皇家が今は善良な方々だけど歴史をさかのぼれば天皇や上皇が同様に問題を問題を起こしていた例も多くあるから人の国のことはとやかく言えないけど。

フィレンツェにとってはメディチ家っているの?
金融の街フィレンツェにとってメディチ家は僭主制で裏の実力者として存在、
コシモ・デ・メディチやロレンツォ・デ・メディチのように実力のある人もいたけど多くがフィレンツェにとっては悪影響。
ピエロ・デ・メディチはフランスにびびってしまい戦わずして開城し混乱の数年を招くし。

1527年の「ローマ略奪」は最たるもの
メディチ家出身の法王クレメンテがスペイン=神聖ローマ帝国にびびってしまい、勝てたであろう戦もせずに無抵抗のままローマまでの行軍を許し数ヶ月に渡る略奪破壊行為がされる。

他の地方と比較すると
ん?ローマってあんまり美しくない?
という印象を受けるのだけど、まさに「ローマ略奪」により歴史的価値のあるものが8割方破壊されてしまったことが原因。
第2次大戦のような大規模な近代戦ですら、フィレンツェの歴史的価値あるものは攻撃対象から外され、そのおかげであの調和の取れた町並みが今でも見れるのでローマが破壊されていなければどのような世界がみれたのだろうと残念。。

結果、イタリアの最強国ヴェネツィア以外のイタリア半島ほとんどが結局はスペイン=神聖ローマ帝国領となってしまう。
フィレンツェも例外ではなく、スペイン王=神聖ローマ帝国皇帝のカルロスと手を組んだメディチ家が復帰して縁戚関係も結びフィレンツェ共和国は滅亡、ルネサンスの終焉、以後君主制になっていく。

当時はイタリアに比べたら他が田舎で、都市化したイタリアにとっては戦争ができなくなっていた。
戦争で農工商の人たちが取られたら経済が成り立たないしペイしない、自然傭兵が主流となっていくものの、、
傭兵とはビジネスだからなるべく自分の商品を傷つけないようにパフォーマンスとしてしか戦争はしない、もし危なくなったら郷土でも家族でもないものを守るという気持ちもない。
この点からマキアヴェッリは正当な暴力装置を持たなければ大国にいいように飲み込まれる、と力説し実際に動き回りフィレンツェ軍を作れるもクーデターが起こりメディチ家に潰され、すべての職をクビになる。

時代が都市国家型の、「通商ができることが最大目的」という時代から、領土侵略型の時代に移っていった。

主役は
神聖ローマ帝国兼スペイン王のカルロス
16歳でスペイン王、当時スペイン領だったナポリとシチリアも手にし、19歳で神聖ローマ帝国皇帝、スペイン王としては自動的に当時大変な勢いで植民地化しつつあった新大陸の支配者にもなる
フランソワ一世
21歳でフランス王
ヘンリー八世
18歳で英国王
スレイマン大帝
26歳でトルコの専制君主に即位
共通点が、いずれも即位時に若く、相当に英邁で、少しの無理をする必要もなく、絶対君主の地位を占めた。

イタリアはチェーザレ・ボルジアを恐れ潰してしまったけど、結局イタリアが他国から侵略されないためには彼を利用することが最後のチャンスだった。

強大な力を持つスペイン=神聖ローマ帝国のハプスブルク家はもともとスイスの一豪族だったのが
戦争は他家にやらせておけ
という家訓の元、姻戚を武器にヨーロッパ中に勢力を広めていく。
最後は領土が広大になりすぎて統治できなくなり分割していくという古代ローマ帝国のようになる。


マキアヴェッリは楽しい人であったし、何よりフィレンツェに対する愛国心に惚れる。
男にとって最大の幸福は国家のために尽くせること
という思想の元
前半生は、生まれが普通だったから権力は握れなかったが一人何役もこなす官僚トップの座で活躍し
クーデター後は物書きとして過ごしながらもなんとか登用してくれるように活動し続け、最後はボロボロになりながらもフィレンツェの選挙に出る。

自分ではメディチ家と親しくないので当選すると思っていたが、自分を登用してくれるようにメディチ家に頼み続けていたことや、メディチ家からフィレンツェ史の執筆依頼をされていたことから、メディチ憎しの市民から親しいと思われ選ばれず。
失意のもと自殺ではないかとも思える薬の摂取過多で亡くなる。

金曜日, 3月 17, 2017

コンスタンティノープルの陥落、ロードス島攻防記、レパントの海戦



コンスタンティノープルの陥落
コンスタンティノープルの陥落

ロードス島攻防記
ロードス島攻防記

レパントの海戦
レパントの海戦


この3冊のシリーズも全巻いつも同様に序盤つまらなすぎてどうしようと思いましたが終わってみれば面白いのでおすすめです

どれもあまり知識のなかったトルコ帝国vs地中海の各国家という内容

*コンスタンティノープルの陥落

東ローマ帝国として長年栄えたビザンチン帝国vs若い国として勢いづいてきたトルコ
東がモンゴル帝国とか強いので消去法で西に領土拡大していく

19歳で帝位についたマホメッド二世、21歳の時に不落のコンスタンティノープルを16万の軍勢で攻める
守る側は圧倒的無勢

原始的ではあるものの時代を変えつつあった大砲+圧倒的陸軍の数の差
奴隷のトルコ軍が攻城をしているときにも構わず大砲を撃ち続ける

一番の盛り上がりはマホメッド二世の
「街は、もはやわれわれのものだ!」
ビザンチン帝国の終焉と新興国トルコの台頭


*ロードス島攻防記

聖ヨハネ騎士団とかあまり興味がなかったので序盤つまらなかった
でも中盤あたりからおもしろくこれも勉強になった

トルコの専制君主スレイマンが28歳の時にロードス島の聖ヨハネ騎士団の居城を攻めた攻防期
これも堅い城であるもののトルコは圧倒的陸軍の数で攻める攻める
最後は圧倒的数の差でスレイマンが降伏を勧める
条件としては劣勢では悪くない
財産をすべて持っていって良いから城を明け渡し出ていくこと
もし残りたいなら市民が入れば数年税金なども免除するし宗教も自由
スレイマンは去る者全員に対して、トルコ帝国内通行の安全と自由を保証した

もうこの条件を飲まざるをえなかった聖ヨハネ騎士団とスレイマンの対面が一番の盛り上がり
スレイマン
「わたしは、勝った。だが、それなのに、あなたとあなたの配下のような勇敢で義に厚い人人を、その棲家から追いださなくてはならないようになってしまった事態に、心からの悲しみを感じないではいられない」
聖ヨハネ騎士団
「彼こそ、まことの騎士である」
聖ヨハネ騎士団は流れ流れて独立国マルタ共和国となり現在に至る


*レパントの海戦
これはヴェネツィアを中心とした西ヨーロッパvsトルコ帝国
西ヨーロッパといっても中心は、勢いのある新興国スペインと、都市国家ヴェネツィアの経済力&海軍力、あとちょっとはローマ法王やイタリア各都市国家

ヴェネツィアは地中海を商圏とすることで生きてきたのでトルコとの関係は非常に重要で通商が途切れてしまうと死活問題となる。
翻って他国はヴェネツィアほど困っていないのでさほど戦争に真剣でない。
スペイン王も弟を派遣するものの、トルコとは戦わずにアフリカを攻めるように含ませるなどまったく統一感がない。
ただトルコは海軍も得意ではないしスルタン自らが出征していないのでここでも悲壮感はない。

結局レパントの海戦ではなんとかキリスト連合が勝つものの、、スペインは以後再戦を先延ばしにする。

ヴェネツィアはエコノミック・アニマル的なので当時の多くの国からは好かれてはいなかった
が、もうスペインもあてにならない以上、不利な条件でもトルコと和を結び通商を復活することを選ぶ
ヴェネツィアとしては選択肢の一つだが他の国から見るとビジネスしか考えになく異教徒よりも信じられん、と思われヴェニスの商人のような思いをもたれる。

レパントで勝ったもののヴェネツィアはトルコとの交渉では苦戦する
オスマン帝国第11代皇帝セリム2世時代の大宰相ソコルル・メフメト・パシャがベネチアの大使マルカントニオ・バルバロに言った有名な言葉
「あなた方は、我々がこの不幸をどのように乗り切ったのかを見に来たのだろう。
しかし、我々の心とあなた方の心との間ににある違いにお気づきいただきたい。
キプロス島をあなた方から勝ち取り、あなた方の腕を切り取った。
あなた方はと言えば、レパントを勝ち取り、我々のひげを切り落とした。
切られた腕は再び生えてはこないが、切られたひげはさらに頑丈になって生えてくる。」
軍人に使える人口は西洋諸国に比べ桁違いなのでいくらでも投入できるし船だって人を投入して作ればよいだけ、現に作ってる、と。

この戦いが象徴となり
地中海は世界の中心ではなくなり大西洋などの大航海時代となる
自然、ヴェネツィアのビジネスも影響力が落ちていく
トルコは大帝国から徐々に勢いが弱まっていく

一番の盛り上がりはレパントでの壮絶な戦いとその後のコンスタンティノープル駐在ヴェネツィア大使のバルバロの元老院での帰還報告演説
「国家の安定と永続は、軍事力によるものばかりではない。
他国が我々をどう思っているかの評価と、他国に対する毅然とした態度によることが多いものである。
ここ数年、トルコ人は、我々ベネツィアが、結局は妥協に逃げるということを察知していた。
 それは、我々の彼等への態度が、礼を尽くすという外交上の必要以上に、卑屈であったからである。
ベネツィアは、トルコの弱点を指摘することを控え、ベネツィアの有利を明示することを怠った。
結果として、トルコ人本来の傲慢と尊大と横柄にとどめをかけることができなくなり、彼らを、不合理な情熱に駆けることになってしまったのである。」

いろいろと考えさせられる。
ヴェネツィアは愛国心も強い人が多く一人ひとりが優秀な人が揃うけど、英雄が生まれにくい、いい意味でも悪い意味でも堅牢な制度がある。
そのため長い時代を通じて国家の軌道修正がしにくく最後はナポレオンに攻められヴェネツィア帝国は終焉する。

水曜日, 2月 22, 2017

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷




チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷

おもしろいです

以前からチェーザレ・ボルジアという人物に興味があったので読了

途中まではつまらずどうしてくれようと思った。
この本を読む前に
海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年シリーズ
をすべて読んだものの途中
ヴェネツィア好きの自分だから読むだけでそうじゃなけりゃこりゃ投げ出すわ、長いし
行ったことあるから情景が浮かんだり楽しいだけで、次行くときの予習と思って読むだけで、こりゃきついわ
と思いながら読んでいたのでそのパターンかと思っていたら途中からぐいぐいおもしろくなった。

もともと軍勢を持たない中から、絡まった糸を少しずつほぐすかのような交渉/政治術で一大勢力をもつ
運命の女神が見放さなければイタリア統一、もしかしたらその後の西ヨーロッパ統一もいいところまでいけたんじゃないか

こういうボロボロになりながらも狂犬のように努力していく男、私は好きです。

チェーザレ・ボルジアとマキァヴェッリやミケランジェロとかとの交流や
この時代のイタリア、およびヴェネツィア、ローマ、法王、フィレンツェ、ナポリ、さらにはスペインやフランスや神聖ローマ帝国との関係も学べて楽しいです。

これがどこまで史実かは置いておいて、海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年シリーズのように一つの国を追うよりも人物に光を当てて歴史を読むほうがおもしろくわかりやすいと感じた。

歴史を意味するhistoryの語源はhis storyなのだから(ドヤ顔)

月曜日, 11月 28, 2016

たった4年! 学生大家から純資産6億円を築いた私の投資法 借りて増やす技術




たった4年! 学生大家から純資産6億円を築いた私の投資法 借りて増やす技術
たった4年! 学生大家から純資産6億円を築いた私の投資法 借りて増やす技術

不動産投資の本は何冊も読んだけど今まで実行できずにいる。
ワンルームとかから始めるとよいとこういった本には書いてあるのだけど、手間は同じで空室リスクが高くなるから中古アパート一棟にすべきかとか。。
他にもやはり気になるのは
・未払いで居座られたときなど信頼できる管理会社見つけないと手間がめんどうそう、時間資産も大事だしね
・信用取引としてレバレッジ効かせないと意味ないけど取得物件が悪くて歯車狂うと軌道修正ができない
・まずは都心以外、そのうち都心も鋭角的に人口減少となるので地価は下がらざるを得ないのでは?と思っている
・いくら価格の不整合があると言っても売るときと買う時に10%手数料がかかるのはやはり手出ししづらい
などの理由で結局REITでいいんじゃないか?と思ってしまう。

そんな中で著者の石渡さんはとてもうまく立ち回り2016年売り抜けて現金化されている。

キャッシュフローがプラスだからよい、という投資の時代は終わった。
いくらインカムゲインが入っても、出口=売る時に損失を出してはトータルでその投資は失敗だったということ。
買値=利回りにこだわって土地値よりも安く買う。
特に中古アパートとかは取り壊し費用なども含めると土地以下で買えることも多い。
中古マンションが悪いというわけではなく、建物価値が高ければそれだけ減価償却を多くまたは長く取れるのでそれだけ経営は安定する。

ローン特約や瑕疵担保をあえてつけないことにより安く買う

相場観を養うには毎日売り物件を見るしかない
http://toushi.homes.co.jp/owner/

http://www.kenbiya.com
http://www.rakumachi.jp
http://toushi-athome.jp
http://toushi.homes.co.jp
http://realestate.yahoo.co.jp

売却意欲の高い売り主から買う
引渡し時期に1ヶ月以上先が書いて有る場合は既存ローンを片付けてから新居に移ろうとしている。
二重ローンを避けるため安値で買える可能性がある。
2月3月も期限が決まっているので同様。

金曜日, 9月 16, 2016

ミネルヴィニの成長株投資法 ━━高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ (ウィザードブックシリーズ)


ミネルヴィニの成長株投資法 ━━高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ (ウィザードブックシリーズ)
ミネルヴィニの成長株投資法 ━━高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ

良著でした。
まえがきにもあるように12章13章が参考になりました。
株式投資をする方は読んで損はないと思いました。

損切りの重要さ。
多くの書籍で触れられていますがこの本を読むまでは、ふーん、程度でした。
イレギュラーケースを除いて機械的にできるようになりそうです。
多くの投資家はコツコツドカンでやられていて、損失を例えば10%やそれ以下に固定することでトータルのマイナスがプラスになる。
著者は買う前にはすでにいくらで損切りするか決めている。
利益はコントロール出来ないけど損失はコントロールできる。
しがみつくから足を引っ張るのであって手放してしまえば引っ張られない。
株なんて上がるか下がるかの50%なのだから損失を例えば6%に固定して利益を平均12%出せればおのずと勝てる。

人気のある高い株を買ってねばってより高値で売る、という考え。

参考になりました。