月曜日, 10月 05, 2015

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か



一エンジニアとしても、この時代にいるものとしても、知っておくべき分野かなと思い、AI/人工知能について読む

例えば将棋の世界
少し前までは
いつか人間がAIに負ける時が来るだろう
と言われていたのに、AIは加速度的に強くなりすでにプロ棋士を負かす
今までAIは過去のプロ棋士の対戦から学習させていたが、それではもうこれ以上強くなれない、ということで自分自身と対戦させ、その学習からさらに強くなっていく

3章では主導権をアメリカIT企業に握られて日本はどうなっていくのか、を予想
日本は工場での組み立てなど、単目的の産業ロボット分野では明らかに強い
ただサービスロボットと言われる、次世代のロボット(介護であったり人ができない原発内での作業であったり)ではソフトの戦いになり、
そこはROS(ロボット技術のためのOS)含めアメリカ企業とアメリカの大学や研究機関に多くを握られてしまっている。
この分野でも主役はやはりグーグルを中心とした西海岸勢。
キープレイヤーとなり得たのに今では部品屋になってしまっているパソコンやスマホのようにアメリカに主要なところは握られて産業ロボットもサービスロボットに取って代わられると著者は予想
その時のインパクトはパソコンやスマホの比ではなく、日本の全産業がグーグルに握られる、と警鐘する

最後の4章でも考えさせられる
バッハとかショパンの曲を大量にインプットさせることにより、バッハやショパンっぽい曲をAIが作れる
観衆に聞かせてどれが心打たれたかと聞いてもまったく違いがない
しかし事前に
これは人が作りました
これはAIが作りました
とネタばらしすると、人が作った曲には心打たれ拍手するものの、AIが作ったと聞くとなんともいえない困惑に包まれる
人間の何処かに、最後に残された砦のクリエイティブな世界では機械には負けたくない、という意識があるからだろう
でもスティーブ・ジョブズなども言うように、クリエイティブというのは過去の経験や知識、多分野からの組み合わせにすぎない
作曲家だって無から曲を作るわけではなく、子供の頃から聞いてきた音楽の影響を多分に受ける
機械にはクリエイティブができないというのはこの点からもおかしい、と