金曜日, 4月 01, 2011

株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる



以前も読んだが欲しい方にお譲りするために再読

・序章
上昇トレンドでは優良株(225)
ボックストレンドでは仕手株
下降トレンドでは材料株
を中心に運用する。基本は買い。下降トレンドで優良株の空売りも。
売買代金の50~60%を占める海外投資家が買えば上がるし売れば下がる。
彼らはトレンドを重視するし、トレンドを自ら作り出す。

・1章
直前の天井のひとつ前の天井が新しい底になり続ける限り、上昇トレンドは継続する
=>以前より高い天井と高い底が確認できる限り、上昇トレンドは継続する
利大損小のため上昇トレンドには長く乗ること。
ただし、チャートのだましに注意するためトレンドを観察した結果「頭と尾はくれてやる」状態であってもくよくよしない。
1. 下値支持線を割り込まない
2. 以前の天井が底として機能している
3. 25日線、13週線を割り込まない
が、上昇トレンド継続を確認する目安
上昇トレンドでは日経平均ETFなどでもよいがより大きいリターンを得るためには225の個別銘柄がよりよい
執筆時点では
日経平均株価より変動率(ボラティリティ)の高い業種
鉄鋼・非鉄金属・金属製品・機械・商業・金融保険・不動産・情報通信・サービス
が挙げられる。
トレンドは大きな事故などない限りは半年から1年、長ければ2~3年続く
「投資期間が長く、勝率とパフォーマンスの両方が高い」

・2章
経済が成熟している日本ではよくも悪くもボックストレンドが自然と多くなるのでボックストレンドを活用できるかは重要。
上昇トレンドが終わり、ボックストレンド入りか下降トレンド入りかを見極めるのは難しい。
下降中に上値抵抗線を2本引いてみて、その2本を6ヶ月の内に1本も超えられなければ下降トレンドと判断して良い。
1本でも超えてくればほぼボックストレンド、2本超えてくればボックストレンドと判断して良い。
ボックストレンドを確認出来れば上値抵抗線と下値支持線、2本の平行線を引いてあげる。
仕手でも損切りルールさえ遵守すれば怖くない。
それでも「仕手株は怖い」という人は優良株を「株価が13週線を下回ってある程度乖離したら買い、上回ってある程度乖離したら売り」
出来高も見る必要がなく、13週線だけを見て売買すればよい。
仕手は一回暴騰したら終わり、二度と同じ銘柄を売買しない。
「利益確定はできるだけゆっくりと」は上昇トレンドの時のみ。仕手株は「利益確定も損切りもできるだけ早めに」
「投資期間を短く、高いパフォーマンスのみを求める」
仕手株になりやすい銘柄の条件は
1. 発行株式数が少ない(50000千以下~120000千株)
2. 浮動株が50%以下(20%後半~40%前半)
3. 資本金が少ない(50億以下~100億円以下)
4. 株価が100~500円台(100~300円)
買いは、まと厚い売り板がまとめて買われたとき、わからないから買う
売りは、仕手の情報が出たとき、大陽線の翌日に窓を開けて寄付いたら売る、出来高が高水準の時
リスクを抑えるために、初動の1.3倍以上は追わない、損切りは迅速に
が挙げられる

・3章
下降トレンドでは材料株を買う、とのことだったがこの章を読んでもうまく材料株を売買できる自信は持てなかった。
優良株の空売りのほうが有効だと思われる。

・4章
日本の市場は外国人が左右していると言っても過言ではない。
イラク戦争海戦、りそな銀行国有化、衆議院解散、など悪材料出尽くしで買ってくる。
寄り付き前の外資系証券の注文動向
週間の投資主体別売買代金差額
月間の投資主体別売買代金差額
を参考にする。

・5章
外国人は
主力株であること(流動性が高いこと)
PBRが低い中小型株であること、PERよりもPBRを好んで使う。株主資本比率は40~60%以上
純利益が40%以上増加する成長率が高い企業
再生企業
などの銘柄を好んで買う。
「含み益が出たら買い増し、含み損を抱えたら売る」つまり本国の株価が上昇し含み益が増えたら日本株を買うリスクを積極的に取りやすくなる。
本国が下落したら日本株もリスク管理のために売る。
そのためにアメリカ株式市場に左右されやすい。
結局本国の通貨に戻すので為替には非常に敏感。
115円で買い、110円で売るのと120円で売るのとでは運用成績が10%近く変わってくる。
円高が原因で輸出関連株の収益が落ちる、と売られる理由付けがされることがよくあるが、
円高時には外国人投資家の利益確定売りが出やすい
という理由が大きい。
本書執筆時は上昇トレンドであったのでいつトレンドが変更されるか予想している
1. 急激な円高がドルやユーロに対して進む
2. アナリストや経済評論家から楽観的な見通しが相次いで出てくる
3. 個人金融資産の株式市場への流入が急加速する
4. 好材料に株価が反応しなくなる
5. 株価指数先物で外国人の売りが膨らむ
6. 原油が上がりすぎる、または下がりすぎる(50~70ドルの範囲を出る)
7. アメリカの住宅バブルが減速する
これについては一番「5」が参考になる。
外国人はヘッジのために現物株が下がってもいいように先物で事前に売り建てる。
相場の天井圏では先物をリスクヘッジ目的でなく、その取引自体で利益を得ようと売買をはじめる。
1990年のバブル最高値からの暴落は外国人が先物を大量に売り建てた後に現物株を徹底して売り続けたことで引き起こされ二重に利益を得た。
当時は先物はあまり理解されていなかったのでいいようにやられた、今後もいいようにやられてしまう可能性が高い。
信用買残が高水準の時に仕掛けられれば需給関係に逆らえずに簡単に暴落させられる。
日本経済新聞マーケット総合面の「日経平均先物主な手口」を参考にする。
寄り付き前の外資系証券の注文動向を注視、注文動向で4000万~5000万以上の売り越しが数日間続くようになれば危機意識をもって売ったほうが賢明。
はっきりと確認するには週間および月間の投資主体別売買代金差額
日本株暴落のシナリオは
(1)外国人のうりで高値から大きく下落する(投資主体別売買代金差額で確認)
(2)日本人の自律反発狙いや値ごろ感からの買いで多少戻す(個人の信用買残が増え続ける)
(3)外国人の戻り売りでさらに下落する
(4)上昇トレンドが終わる
(5)トレンド転換を合図に外国人の売りがさらに激しくなる(個人の追証売り、金融機関の見切り売りが出る)
(6)暴落相場のセリング・クライマックスとなる(市場は総悲観、売りが売りを呼ぶ。外国人は先物の売りを徐々に買い戻す)
(7)暴落相場が底を打つ

6章は新興市場についてかいてあるがリスクも大きいので特に無理しなくてよいのではないかと自分にいい聞かせる

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