金曜日, 4月 12, 2013

ローマ人の物語〈41〉ローマ世界の終焉〈上〉




この時代は、税関係や日曜おやすみなどのキリスト教布教政策がうまくいって社会がだいぶキリスト教化していた
そんな社会では皇帝は神に指名された存在であり、無能だから人々を守るために皇帝を殺す!という昔のようにはならない。
皇帝の指名を亡き者にすることはキリストを否定することなので
自分の王朝を盤石にしたかったコンスタンティヌスの狙いはぴたりとはまったものの、これが期待した未来だったのか
この意味でもカエサルの
悪しき結果に終わったことの多くは、そもそもは、よき動機から発していたのである
は名言

東西ローマを一人で統治した最後の人テオドシウスが息子アルカディウスとホノリウスに仲良く統治するんだよ、とスティリコという有能な武将を一人残していった
武将を一人しか指名しなかったことから東西に国を分離する意図などなかったことは明らか
当時は父の血が重要と思われいたので、母がローマ人であっても父が蛮族だったスティリコは半蛮族といわれる
開かれたローマはもともと人種のるつぼだったので出身地で差別されるようなことはなく、この意味でも人間や社会は衰退期には拠り所がなくなり自信がなくなっていくので差別が起こる
そんなことにはとらわれずに、「最後のローマ人」と言われたスティリコはローマのためにがんばるが、蛮族をわざと取り逃がしたとか蛮族と裏でつながり取引している、とあることないこと囁かれる。
スティリコが軍隊を持っていたので簡単にクーデターは起こせただろうけどスティリコはそれをしない
丸腰で皇帝の呼び出しに応じる、待っていたのは皇帝でなく宦官たちであえなく数少ない望みも消される。。