月曜日, 11月 08, 2010

納棺夫日記



おくりびと [DVD]のもととなる小説、というので手に取る

本書自体は正直たいして面白いものでもなかった
が、これを読んだ時あたりで伯父を亡くし、その時に説教をしたお坊さん?の話がとてもよかった

メモとして残したものが消えてしまったので記憶の範囲内で


いわゆる「昭和の家族」と言葉から連想される家族は、おじいちゃんがいておばあちゃんがいる
孫達はおじいちゃんおばあちゃんの臨終を見守る、おじいちゃんおばあちゃんは最後孫たちに見守られる
孫達は臨終時に言う、「おばあちゃん、またね」「おばあちゃん、おじいちゃんによろしくね」

一方現代は
私の少ない経験では多くの先人達が病院に連れられてもなお
「家に帰りたい」「家に帰りたい」と繰り返す
「家で死ぬこと」は困難な時代となり孫どころか子どもにも見守られないことも多い

そんな中でお坊さんが紹介した医師の話
人間臨終の時に最後まで残っている期間は聴覚
何も見えないが呼びかければわかる
「○○さん、お迎えですよ、浄土にいけますよ」
そうすると人々の多くは安心して死地に至る

「浄土」とは「争いがない(水に流された)国」のこと
「争いのない世界」は比較的平穏な世界にいるお坊さんでも想像ができない、という

自分は臨終にあたり、誰からなんと言われたいだろう

★★