金曜日, 11月 12, 2010

アップルvs.グーグル



今のIT界の話題を独占する二社、AppleとGoogle
この二社の動きをとらえておけば大筋ではトレンドをとらえることができるのではないか、と思わせる
読み進めていても著者の想像も含め両社の動向がだいたいつかめる、おススメ ★★★★

確かに、特にGoogleはfacebookとtwitterに最近は話題を取られてきた
理由は、
技術者こそが新しいサービスを創る!
という最近の思想?によるもの
すでに株式公開を果たしたGoogleにいても、自分のキャピタルゲインはたかが知れている
つまりtwitterだ、つまりfacebookだ、と技術者がGoogleを離れtwitterやfacebookに流れている、とのこと

両社の主戦場は
・PC
・スマートフォン
・車とテレビ ( <- 今ココ!)
と移ってきている

よくiPhoneを調査会社が分解して、
「iPadは売価6~7万に対して原価は2~3万ですよ、アップル儲けてますね!」
という記事を見るが、著者は
「確かにハードウェアではそうなのだろう。が、アップルほどソフトウェアを真剣に考えて投資している会社はない」
「開発費が膨れすぎだと(しかも水増しされ)問題視されている日本企業の10倍は使っている。それを全世界で一気に販売しているから元が取れる。」
「ソフトウェアを真剣に考えるのであればハードから取り組まなければならない。アップルはそれを忠実に行っているだけ」
「5年10年もしくはそれ以上、というスパンで考えたことによりジョブズは株主から追い出された。今はそういう考えを理解する株主が増えている」
とのこと

最後の章は
「日本企業はどうすれば戦いの土俵に乗れるのか?」
という問いかけ、個人的には一番おもしろくなかった

愛国心もあるし、日本企業にはがんばってほしいというノスタルジーも感じるけど、ソフトウェアは能力以前に言語の壁が大きすぎると思う
また、日本企業/外資系という分け方自体が複雑なので
ソニーは今でもそうかはわからないけど一時期は外資系だったし、その時々の「株主が誰か」だけの世界なので
少なくない人たちが、迷走する「パナ、富士通、日立、東芝、ソニー、etc」などよりもGoogleやAppleのほうが「顔が見える」「自分の生活の一部」「周りのみんな使ってる」という理由で親近感、安心感を感じているはず

極端な例えだけど、日本人ががんばればアップルやグーグルを日本企業にすることも可能なわけだし(苦笑
(グーグルは創業者の劣後株のポリシーで無理かも、未確認)