日曜日, 3月 08, 2009

箱—Getting Out Of The Box



Amazonはじめその他で評価が高い

仕事やプライベートでいかに良好な人間関係を築く(結果本来の目的に邁進するか)という内容。

一度自分を取り囲む「箱」の中に入ってしまうと、相手の悪いところばかりが
目に突き、相手が悪い行動をすることをすることを期待しはじめる(相手が悪い
=自分が被害者と正当化するために期待)。
不思議と自分が「箱」を作ると、まるであらかじめ打ち合わせたように、相手も
箱に入り、お互いがあらを探し、相手の悪いこと(自己正当化)を探して喜ぶようになる。

そういったことを避けるためには、(絶対に箱に入るなとは言わないまでも)
なるべく箱に入らないことが大事と説く。

1-a.
全席自由のフライトに乗った。
係員が、満席になっていないが、空席はとても少ないと言っているのを耳にした。
運良く窓際の席を見つけた。隣は空席だった。
まだ席を見つけていない乗客がどんどん通路にやってきた。
わたしは隣の空いている席に書類鞄を置くと、書類を取り出して読み始めた。
通路にやってくる人々を書類越しにちらちらとのぞき見ていた。
書類鞄を置いてある席に座りたそうなそぶりの人がいると、書類をわざと
大きく広げて牽制した。

他の乗客を、脅威/厄介者/問題の種とみていた
自分のニーズ>>>他人のニーズ

1-b.
わたしは妻と旅行した。発券ミスがあって席がバラバラになった。飛行機は
ほぼ満席。一人の女性が折り畳んだ新聞を手に飛行機の後ろのほうから、
わたしたちのところにやってきた。

隣り合った席がよろしいんですか。でしたらわたしの隣の席が空いている
みたいですけど。それにわたしあなた方の席に移ってもかまいませんよ

自分のニーズ=他人のニーズ

1-a は箱の中にいる。自分以外の他人を物として見ている。
1-b は箱の外にいる。自分以外を自分と同様の人としてみている。

エレベーターに入ろうと手を伸ばす人がいるのに、閉まっていくにまかせた時。
奥さんや子供に手を貸してあげなくちゃと感じながら、手を貸すのをやめたとき。
誰かに謝らなくちゃと思ったのに、謝らなかったとき。
自分がすべきだと感じたのにしなかったことは「自分への裏切り」

夜、子供が泣き出した。
「妻が寝ていられるように起きて子供をあやさなくては」

面倒なのでしなかった場合
=>自分への裏切り
妻をどう見はじめるか
怠け者/思いやりがない/夫をちゃんと評価していない/鈍感/嘘つき/ひどい母親/ひどい妻
自分をどう見はじめるか
明日も仕事があるのに、被害者/勤勉/重要/公正/敏感/よき父/よき夫

自分への裏切り
1.自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ
2.いったん自分の感情に背くと、自分への裏切りを正当化する視点から回りの世界を見るようになる
3.自分を正当化する視点から世界を見るようになると、現実を見る目はゆがめられる
4.したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5.時が経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる
6.自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7.箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。
共謀して、互いにはこの中にいる口実を与えあう。

最後に、新しい部下に

難しい課題をいくつか与えられた。残る課題は一つとなっていた。
すでに世は明けわたしは疲れきっていた。自分がそれまでに成し遂げたことや
そのための努力を思えば、一つぐらい課題を残したところでたいしたことでは
ないような気がした。だからその課題には手をつけずにいた。
中略
「バド、この会社に来てくれてほんとうに嬉しいと思っている。君は才能が
あるし、信用もおける。きっとチームに多大な貢献をしてくれるだろう。
しかし、二度とわたしたちの期待には背かないでほしい。


のような対応をするルーから

※知っておくべきこと
・自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく
・箱の中にいると、業績に気持ちを集中することができなくなる
・自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、すべて箱の外に出ているか否かにかかっている
・他の人々に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる
※知ったことに即して生きること
・完璧であろうと思うな。よりよくなろうと思え
・すでにそのことを知っている人以外には、箱などの言葉を使うな。自分自身の生活にこの原則を活かせ
・他の人々の箱をみつけようとするのではなく、自分の箱を探せ
・箱の中に入っているといって他人を責めるな。自分自身が箱の外に留まるようにしろ
・自分が箱の中に入っていることがわかっても、あきらめるな。努力を続けろ
・自分が箱の中にいた場合、箱の中にいたということを否定するな。謝った上で、
さらに前に進め。これから先、おっと他の人の役に立つよう努力をしろ。
・他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような
正しいことをすればその人に手を貸せるかを考えろ
・他の人々が手を貸してくれるかどうか気に病むのはやめろ。自分が他の人に力を
貸せているかどうかに気を配れ