木曜日, 4月 09, 2009

これから5年・かしこい頭の使い方―堀紘一の実践ビジネス講座



以前買った本、片付けついでに読了

ビジネスの要諦は差別化にあり、差別化とは
・誰にも真似ができない
・真似がしにくい
・真似をしたら損だ
のいずれかをもって達成する必要があると説く

差別化の例
・他社が天井を低くしてマンションの販売戸数を多くしようと思う中、顧客満足を
高めるため天井を高くするサンウッド
・他社が全国紙で勝負する中、経済紙の位置を確立
・成功の自信をもつビジネス企画、トヨタ/日産がもしやるなら意地でもやらないという吉沢精神@ホンダ

差別化ができていない例
・インターネット証券会社
価格競争になり、ついに無料の証券会社に行き着いた


では具体的にはどう差別化するか?

類推 と 順列・組み合わせの変更

類推
・フェデックスからヒントを得たクロネコヤマト

順列・組み合わせの変更
・トヨタのカンバン
「完成車にするには、今何が足りないのか?」と、完成車の一歩手前の行程から
前の行程へ信号を送りながら、それぞれの部品供給の時刻、それぞれの数量など
の細かい指示を出して行く
・ベネトンの色づけ
流行の多くは型でなく色にあると理解し、「何が売れたか?」から色以外の完成品
に色づけをし、タイムリーに最終完成品を供給する仕組み。


また、ビジネスで大事なのは
1.信頼
2.時間
3.能力と得意技
4.お金
の順であると説く。お金は失ったら取り返せるが信頼や時間は取り返せないため。

"口約束を軽んじるベンチャー経営者達"として証券取引を例に説明。
「A株をX円で買ってください」と注文を出し、その後思い違いをしたとする。
1,2度ぐらいであればそんなことは言ってないと言い張れるだろう。
が、その後、その証券会社は自分とは取引をしてくれない。

優秀な人間ほど時間管理がうまい
ソニーのCEOをやられていた出井さんを引き合いに出し、優秀な人ほど忙しい
はずなのに時間を作り出すのがうまい。本も多く読んでいた。

昔読み、腑に落ちて印象に残った言葉に再開した。
お金には本当の幸せを与えてくれるだけの力はもともとない。
飛行機の例:
ビジネスクラス/ファーストクラスとエコノミークラス
疲労度や不快感はまるで違う。お金により得られるメリットは大きい。
が、せいぜい不快感とか不平不満の度合いを減らすまでのこと。
・人の心/何事かを成し遂げたと言う達成感/ビジネスパートナの信頼/仕事に対する誇り
どれも得られない。
つまり、お金には不快感とか不平不満といったマイナスをゼロに近づける
ことはできても、プラスにすることは絶対にできないという特徴がある。
お金は不幸を減らすのには有効だが幸せをつくりだすことはできない。

次に組織に話が移る
欧米には抜擢人事という言葉は存在しない
実力がある人であれば"山下飛び"のようなことは日常的であるため。

組織は能力主義(潜在能力)、報酬は成果主義に
名営業マン、必ずしも名営業部長にあらず の言葉がある
成果主義で組織を作ってしまうとおかしなことになる

また組織は文鎮型にし、
社長/ごく少数の役員/事業部の長/平社員
という四部公正で充分、それ以上の階層は何のメリットもない
その上で会議は時間/人数をしぼる