水曜日, 4月 08, 2009

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉



参考にさせていただいているおかねのこねたを書かれている方、わかりやすい口調で書かれていてオススメ

NINJAローン(NoIncomeNoJob&Assets.収入がなくても、働いていなくても、資産がなくても
ご融資いたします!)なる商品もあり、アメリカの不動産融資状態はもう滅茶苦茶であった。
悪徳サラ金と同様。回せるだけ回せ回せという状態。これで割を食ったのは投資家達。

ここ数年、所得の伸びは小さいのに、それに乖離して不動産価格の伸びが続いていた。

本書はサブプライムを中心に書かれている。
が、世界経済自体がアメリカの過剰消費(中国の生産)を背景にあるのでサブプライム
が起きていようといまいと別の名前で崩壊していたのかと想像する。

最終6章終わりの始まり、が秀逸

アメリカの貿易赤字は周到な戦略であ。
アメリカ以外の国の好景気は常にアメリカの貿易赤字のおかげであった。
戦後アメリカは市場を開放して、外国の貿易品を受け入れる自由貿易体制を採用
していた。その背景には、戦後の国際社会で、アメリカが自由貿易主義陣営の
覇権を維持して、社会主義大国ソ連と対抗する必要があった。

ローマ帝国、大英帝国と続いて来た帝国であるアメリカ、そのアメリカが今後も
覇権を維持できるかは、つまり今後もアメリカがバイイングパワーを維持できるか
にかかってくる。ただし、アメリカ国民のBS,PLともに痛んでいて2009年に入り
貿易赤字は減少の一途。
しばらくはアメリカの覇権が続くだろうが、覇権が交代するとすれば候補は
ローマ帝国、大英帝国、アメリカ帝国
に共通する
(支配下)国土が大きい、人口が多い(大きな消費市場が存在すること)
自国圏にそうした大きな消費パワーがあるからそれと引き換えに国際関係での
主従関係を維持できる。
つまり答えは2国しかなく、中国かインド。ただし2国が覇権を取るためには
市場を開放(貿易赤字)をしなくてはならない。

経済危機が平和の危機にならぬことをただ祈る。パクスアメリカーナ万歳。